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知られざるブルネイ郷土料理『アンブヤット』って何?!作り方は?

突然ですが!あなたは「アンブヤット」を知っていますか?

 

日本人の98%が「知らない」

きっと、まちがいなく、これくらいの割合で日本人は「アンブヤット」を知らないかと思います。

『アンブヤット – Ambuyat』それはブルネイの郷土料理

これは東南アジアの秘境とも言われる超セレブ国・ブルネイの郷土料理なんです!!今日はそんなアンブヤットの実態を解き明かします…!(ネイティブの発音を聞いていると、Ambuyatは「アンブヤット」より「アンブーヤンッ」って聞こえるのですが、数少ないAmbuyatについて記している日本語の文献がどこも「アンブヤット」と書いてるので(一部「アンブヤ」で記してるのもありますが「アンブヤット」の方が多いようです)ここでも「アンブヤット」呼びで統一します))

目次
1)ブルネイ郷土料理?アンブヤットって何?

2)アンブヤットの作り方って?

3)アンブヤットの味は?まるで日本の〇〇?!

4)アンブヤット食べられるのはドコ?おすすめブルネイレストランは?!



1)ブルネイ郷土料理?アンブヤットって何?

(写真:これが噂のブルネイ郷土料理アンブヤットだ!)

これが噂の!

冒頭から同じ写真かーい!って?お気づきの方もいるかもしれませんが、ハイ、これが噂の(?)知られざるブルネイ郷土料理・アンブヤット(Ambuyat)です!!

ブルネイ料理って

ブルネイでは、その立地がマレーシアに囲まれている、インドネシアに近い、ということもあり、基本的にマレーシアやインドネシアのマレー料理だとか、中華系の料理だとか、インド系の料理だとかと似たような料理が多いですが!

数少ないブルネイ独自の郷土料理

このアンブヤットは、数少ないブルネイ独自の伝統的な料理なんです。(一部近隣のマレーシアのサバ州・サラワク州でも食べられるのでボルネオ独自の料理と言えるかもしれません。)

その正体は

アンブヤットの正体…これ、実はサゴヤシの樹幹から取れる食用のデンプン”サゴ”!見た目からもわかる通り、そのデンブン質で粘り気が強いです。さて、まずは気になるその作り方!



2)アンブヤットの作り方って?

(写真:ブルネイにあるサゴファクトリー)

行ってきました

今回はブルネイ郷土料理アンブヤットの作り方を見学するためにサゴファクトリー(ブルネイのトゥトン地区・ウコン村にあります:Kampong Ukong, Tutong District)にお邪魔しました。このサゴファクトリーでは実際にサゴヤシを切るところから、粉末状のアンブヤットの素へと加工し販売もされています。では、アンブヤットになるまでの作り方をみていきましょう!

 

(写真:木の幹は硬いけど中は幹の中は柔らかで真っ白!)

思い切って

まずはサゴヤシを切り倒します。

どんどんね

そして、切ったサゴヤシの樹幹の皮をパイプを駆使しながらどんどん剝ぎとっていきます。

サゴの秘話

この十分なサゴのデンプン質が収穫できるサゴヤシのサイズになるまでには、15年くらいかかるんだとか。15年の間にサゴヤシはどんどん樹幹にデンプンを蓄えていくそうで、花は一生に一度咲くか咲かないかぐらいだそう。切り倒した1本の樹幹から収穫できるサゴのデンプン質はおよそ100kgになるそうです。

なるほど

どおりで樹幹が重いわけだ。職人さんはさすがプロ、じゃんじゃん樹幹の皮を剥いでいってましたが、実際に素人の我々がやると難しい。炎天下の中、サゴヤシと格闘することになりました。格闘後は…↓

 

(写真:現場の様子)

マシーンを!

サゴヤシの樹皮を綺麗に剥いだあとは、機械に流せる大きさにさらに樹幹を切り分け、機械で樹幹の髄の部分を粉々にしていきます。機械に流すと凄い勢いでサゴヤシが粉々に。手などを引き込まれると本当に危ないので、この機械には要注意。粉々になった木髄はどうなったかというと…↓

 

(写真:サゴファクトリーの内部)

これが工場の内部!

機械の内部で水がかけられ、デンプン質の含む液と分離します。写真はは残った水が溜まっている様子の沈殿水路。

 

(写真:サゴのデンプン質を沈殿させてる様子。)

よくコシマス

そしてこちらの写真が機械が水をかけていくことで分離されたサゴでんぷん質。ここからさらに濾しとり乾燥させます。乾燥させたのがこちら↓

 

(写真:乾燥させたサゴ粉。サゴファクトリーにて販売されてます。)

あっという間に?!

デンプン質のサゴ、乾燥させ、すっかり粉になりました(パッケージングまで!)。粉にすることで保存ができるようになるんですね。先人の知恵です。見た目は白い粉なので、ほんと小麦粉とかみたいです。

気になるお値段

サゴファクトリーでは1kgが2ブルネイドルで販売されていました。日本円にすると170円くらいかな(2016年3月当時)。



いよいよアンブヤットを作るよ!

さて、いよいよここからがブルネイ郷土料理・アンブヤットの作り方!!実はここからはすっごく簡単なんです↓

 

(写真:サゴ粉にお湯を注いでいます)

まず乾燥させてあるサゴ粉にお湯を加えて、混ぜて…

 

(写真:ブルネイレストランにてアンブヤット調理実演中)

混ぜて…!!

 

(写真:ついに…!)

混ぜるだけ!あっという間に!!

ブルネイ名物!アンブヤットだーーーーーーーー!!♪

はい、ちょっとここまで長かったのでやっと食べれる段階になりテンションあがってしまいました。さて、気になるブルネイ郷土料理・アンブヤットのお味はいかに…?



3)アンブヤットの味は?まるで日本の〇〇?!

(写真:あれっ、これは…?)

早速食べよう!!の前に・・

どうやって食べるんだ?

テーブルの上に、箸がおかれていたので取ろうとしたら、なんと箸の持ち手が一つになってる!!これには驚きました。箸みたいで箸ではなかったようです。アンブヤットの食べ方は、まずこの箸のような棒を手に取り、持ち手(一本になってる方)を掴みます。

 

(写真:アンブヤットだよ~)

そして、先端(二本に分かれている方)をアンブヤットが入っているボールやお皿から棒にくるくるくるくると巻き付けていきます。そして、一口サイズ?で食べられる程度に巻き付けたら、切り離します。きりたんぽ状というのかな。そうなったら、ソースにディップして食べます!!!の前に、

まずアンブヤット本来の味が知りたい!!

ので、何のソースにもつけずそのまま食べてみました。さて、そのお味は?

 

(写真:まずは、そのままね♪)

……ほとんど味ない!!!

そうなんです、アンブヤットの作り方を始めから見て下さった方はわかると思うんですが、アンブヤットはただのサゴヤシからとれるデンプン質に水を加えただけ。要はただのデンプン。なので全然味がしない。当たり前か。うーん、言うならば…

なんか日本のお餅みたい?!

モチモチ触感です。



 

続いてドリアンソースにつけて…!!

 

(写真:左に見えるソースで試してみました。)

……ドリアンがキツすぎた!!!泣

アンブヤットに用いられるソースは、辛いスパイシーなものが多く、チリソースがメインです。そして日本人にはなかなか厳しいであろうドリアンがさらっと混ざってる。これは正直私の口にはあいませんでした。正直まずかった

ブルネイ人が言うには

アンブヤットは何種類もソースがあって、味はソースによるところが大きい、だからソース選びは大切に。」とのことでした。なので、ドリアンがないソースもあります。4種類くらい私も試しましたが、辛いのとフルーティーなのと甘いのが合わさった独特なソースばかりでどれも、うーん…。お餅みたいにお醤油につけて、お砂糖につけて、食べたい。そう思いました。

誤解がないように言っておくね

アンブヤット自体は悪くないです!!!実際デザートの甘いのと一緒に食べたらおいしかったです。(邪道かもしれない…ブルネイの皆さんゴメンナサイ)



4)アンブヤットを食べられるのはドコ?おすすめブルネイレストランは?!

(写真:TARINDAK d’ SENI)

はい、なんやかんや言いましたが、数少ないブルネイ名物!郷土料理!のアンブヤット!あなたも食べてみたくないですか??ブルネイでアンブヤットを食べられるレストランをご紹介♪今回は実際に私もディナーでお邪魔したコチラ。

TARINDAK d’ SENI

上記写真の下のものです。上は系列店かな?TARINDAK d’ SENIのすぐ近くには「Brunei Arts and Handicraft Training Centre」ブルネイの芸術・工芸品が見られるセンターがあるので、食事の前後に寄ってみるのもいいかもしれません♪地図はコチラ↓

今回はアンブヤットを紹介させて頂きましたが♪こちらのレストラン、アンブヤット以外にもブルネイならではの食事を楽しむことができますよ!

(写真:アンブヤット以外にも♪)

スパイシーな料理が多いのがブルネイの食事の基本ですが!

(写真:スイーツも!)

甘いのも大好きなのがブルネイ人!ブルネイのレストランにも各スイーツが取り揃えてあります♪こちらの「TARINDAK d’ SENI」は写真のとおり、

ビッフェスタイルで食事を楽しめます!

いわゆるローカルのお店よりも少しお値段はあがりますが、レストラン内も綺麗で、大使館の人たちも御用達のレストランなんだとか♪実際私が食事に行った時も在ブルネイインドネシア大使館の方々が大勢いらっしゃって大宴会をされてました!



さてさて…

いかがでしたでしょうか?今回は、ブルネイ郷土料理・アンブヤットについて紹介させていただきました!

皆さん、アンブヤットについて存分に知っていただけましたでしょーか?!

勝手にブルネイ観光大使な気分で説明しています)

一人でも多くの方にアンブヤットの存在をまずは知ってもらい

まずはこの記事を通してアンブヤットを知ってもらい、いずれ召し上がって味まで知って頂けたら嬉しいです!まだまだブルネイについて記事は執筆していきますので、どうぞお楽しみに!

追記:まさかの日本で見つけた

この記事みてブルネイまでは行けないけど、アンブヤット食べたい!作りたい!という方のために探してみました↓サゴヤシ粉末、日本でも手に入るそうです。あなたも是非。

 

▶やっぱり現地に行って本場の味を知りたい方!

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※本記事写真は、筆者が訪れた2016年3月時点のものです。

▶ブルネイの観光地について知りたい方はコチラの記事もどうぞ:【超厳選】今こそ行くべき魅惑のブルネイ、人気観光スポット17選!

▶ブルネイに関する書籍はコチラの記事をどうぞ:【超究極版】今すぐブルネイに行きたくなる!ブルネイ本ベスト3!!